ツール・ド・フランス2016フルームの連覇で決まりかも

ツール・ド・フランスは第18ステージまでを終え、残すところアルプス2連戦と最終ステージの3戦となりました。

昨日行われた第18ステージの個人タイムトライアルは17kmのヒルクライム。

今大会はクライマー向け大会と呼ばれるのも、この最終盤で行われるタイムトライアルが、通常であれば平坦コースのところをヒルクライムにした、というのも要因となっています。

前日のアルプス決戦において、もう一人の優勝候補、モビスターのキンタナがまさかの脱落。

ライバル達が追ってこないことを確認したフルームは最後に引き離し、さらなる盤石のタイム差を築きました。

 

そして迎えた第18ステージの個人タイムトライアル。

最終出走者となったフルームは、登坂にもかかわらず、完全なタイムトライアル仕様でのぞみました。

平地タイムトライアル用のバイクとウェアとヘルメット、後輪はディスクホイールです。

それまで何人かの選手が同じように平地仕様で出走しましたが、登坂開始直前にノーマルバイクに乗り換えるという作戦をとっていました。

 

僕も、フルームも同じように乗り換えるんだろうなぁ、と思って見ていたのですが、なんと、そのまま坂を駆け上がっていくではないですか。

 

第1チェックポイントこそ遅れをとったものの、それまでステージ首位であったトム・デュムランに21秒もの大差をつけてゴール。

マイヨジョーヌをまとうフルームが、まざまざと力を見せつけてステージ優勝を果たしました。

 

これで総合争いも2位のバウク・モレマに3分52秒差、3位以下に4分以上の差をつけることに成功。

二連覇で通算三度目となる総合優勝に大きく近づきました。

 

先週の第12ステージでは「走るフルーム」としてセンセーショナルな話題となりました。

総合優勝への執着心がそうさせたわけですが、批判的な意見が多い中、僕はフルームの強い思いを「是」としたいです。

 

万全なアシスト陣に囲まれ、「アシストのおかげ」と揶揄されるなか、結局は誰もフルームに太刀打ちできません。

個人的に期待していたキンタナも、言っちゃ悪いけど「金魚のフン」みたいにフルームの尻についているだけで、一旦フルームが加速するとついていけず。

おそらく休息日を挟んでのコンディション調整が上手くいかなかったと思うのですが、昨日、一昨日の走りは非常に残念でした。

チーム戦も個人戦も、もはやフルームに誰も敵わない、というのが今の状況です。

フルーム個人に何か大きなアクシデントがない限り、このまま総合優勝を果たすことでしょう。

かといってフルームのアクシデントなんて見たくもないし、それで優勝した選手だって手放しで喜べるとも思えません。

キンタナが所属するモビスターやアルー擁するアスタナなど、強豪チームが束になってチームスカイに戦いを挑む姿が見たいだけです。

今の戦い方は単にスカイやフルームにアクシデントが起きるのを、後ろでじっと待つだけ、みたいに見えてしまいます。

 

真剣勝負は実質残り2戦。

打倒スカイで他のチームが仕掛けまくる展開を見てみたいものです。


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