ボーダーラインのあらすじネタバレ感想

映画『ボーダーライン』を鑑賞しました。

ここでいうボーダーラインとは、アメリカとメキシコの国境という意味です。

まぁ、原題はSicarioで、その単語の由来なんかが冒頭に説明されるんですが。

エミリー・ブラントが主演、でも実際はベニチオ・デル・トロかと 笑。


Sicario [Blu-ray + DVD + Digital HD]
あらすじは、メキシコの麻薬組織の壊滅を狙うCIA隠密部隊のお話。

主人公のエミリー・ブラントはFBI誘拐即応班でリーダーを務めており、麻薬組織に誘拐された人質救出作戦で突入、30体以上の拷問死体を発見するも、犯人グループが仕掛けた爆弾で2名の殉死。

後日、お偉いさん方が集まる会議に呼ばれ、爆発した邸宅の名義人を聞かれるも知るはずはありません。

サンダル履きだったお偉いさんのジョシュ・ブローリンが言うには、その男こそ、メキシコの麻薬組織のボスである、と。

麻薬組織壊滅のためにCIAの隠密作戦に参加しないか、と問われ、爆死した警官を思い、首謀者を逮捕できるなら、と承諾。
翌朝、空軍基地からCIAの自家用飛行機でエルパソに向かうも、実際に着いたのはメキシコのフアレス。

機内では会議室にもいた謎の男ベニチオ・デル・トロも同席。

フアレスで首謀者の兄を裁判所からアメリカまで移送する作戦会議が。

フアレスという街は危険極まりなく、麻薬組織が見せしめで死体を吊るしていたり。

そんな街の中を地元警察の警護を受けながら首謀者の兄を移送。

国境の渋滞で周囲の車内に銃を持った男達を見つけると、いきなり射殺。

全ての出来事に驚きを隠せないエミリー・ブラント。

アメリカまで戻ってくるとエミリー・ブラントを外にやり、ベニチオ・デル・トロは首謀者の兄を拷問、国境の隠しトンネルの所在を聞き出します。

不法入国者たちから詳細な場所を聞き出し、トンネルを襲撃し、組織を混乱に陥れれば首謀者が姿を現すだろうという算段。

銀行で資金洗浄する組織の手下を捕まえ、エミリーは不正入金で逮捕できると言い張るが、ジョシュたち聞く耳持たず。

エミリーはFBI上官に文句を言うも「政府の遥か上で決まったこと。どんな捜査方法でも気にするな」と諭されます。

気晴らしに向かったバーで同僚の友人という警官と良い仲になるも、資金洗浄で捕まえた手下が持っていた札束用輪ゴムを持っていることに気づき、格闘戦。

彼に首を絞められている所にベニチオ・デル・トロが現れ救出。

エミリーを囮として組織の一員が近づいてくることを待ち構えていたのでした。

そして、ついに首謀者がメキシコに呼ばれ、隠しトンネルを通過するとの情報が。

移動中、ジョシュから自分たちはCIAだが国内活動は禁止されていて、そのために傍観者としてのFBIの協力が必要だったと告げられます。

結局は誰でも良かったわけです。

トンネルで銃撃戦があり、ベニチオ・デル・トロはメキシコ側に抜け、組織側の警官に銃を向けると、後を付いてきたエミリーに気づき、彼女の防弾チョッキに撃ち込み、警官をパトカーに乗せ発車させます。

エミリーはアメリカ側に戻り、ジョシュに全てを話すよう詰め寄ると、かつてアメリカを統括する組織があったものの現在はメキシコ組織が拡大してしまっており、アメリカ組織の勢力を戻し、CIAが国内流通のバランスを取れるようにすることが目的、と告げられます。

ベニチオ・デル・トロはアメリカ組織(実体はコロンビア組織)の一員で、メキシコ組織に妻子を残虐な殺され方をされており、復讐のためなら誰とでも手を組む、という男でした。

警官に運転させパトカーで首謀者の車を止めさせ、警官を射殺し、首謀者に運転させて幹部宅に。

到着寸前、首謀者の首をかき切り、ベニチオ・デル・トロは単身で大邸宅に潜入。

幹部は家族で豪華な夕食中。

妻子をあっさり射殺し、しばし時を置いて、幹部も射殺するのでした。

後日、エミリーの自室に侵入したベニチオ・デル・トロは、彼女に今回の捜査全てが合法だったという書類にサインを求めます。

泣きながら頑なに出来ないと言う彼女に、では自殺しろと冷たく言って銃を向けるデル・トロ。

エミリーは仕方なくサイン。

デル・トロが歩き去る後ろ姿に銃を向ける彼女ですが、撃てず。

オープニングで流れた家族の映像。

デル・トロに射殺された買収警官の家族でした。

帰ってこない父をよそに、息子はサッカーを続け、遠くで銃声が鳴り響きエンディング。

スポンサーリンク

いやぁー、重い、すごく重い映画です。

観終えた後のずっしり感というか、爽快感とは真逆の感じ方です。

そもそもアメリカが非合法的に麻薬の流通を制限しているのか、とか、メキシコ国境で人混みのなかアメリカ人がフツーに銃殺してるのか、とか、しかも射殺体は放置して国内に車で戻る、などどこまでが実際に起こっていることなのか、飲み込むことができません。

そのうえで、ベニチオ・デル・トロがやたらクールでカッコ良かったり(悲しすぎる過去を持つが故ですが)して、映画そのものがアメリカの麻薬問題を取り上げたかったのか、非合法捜査に問題提起したかったのか、麻薬組織に家族を残酷に殺された男の生き様を描きかったのか、それらのどこに主眼を置く映画かだったのか僕には消化する力がありませんでした。

ただ、それらを踏まえた上でも、重くて考えさせられる映画です。

唯一、主演のエミリー・ブラントだけが、もう少し存在感欲しかったところですけど。

『ボーダーライン』、じっくり重い映画を観たいのであれば、うってつけの良い映画だと思います。


スポンサーリンク

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ページ上部へ戻る