ゴーンガールのあらすじネタバレ感想

映画『ゴーンガール』を録画鑑賞しました。

デビット・フィンチャー監督作品ですね。

フィンチャーワールド、というよりは、原作者が脚本の手伝いをしたことから、すごく上質なサスペンスに仕上がっています。

アカデミー賞最有力候補と騒がれましたが、惜しくも有力な賞を獲ることができませんでした。

さきに断っておきますが、ネタバレ感想は映画を観る前に読まないことをオススメします。

 

あらすじは、幸せだったはずの夫婦に起こった、コワーイお話し。

絵に描いたような理想の夫婦生活を送っていたものの、5年目の結婚記念日に妻が失踪。

荒れた痕跡から夫は誘拐だと思いますが、捜査を進める警察は夫に疑いの目を持ち始めます。

荒れた跡は演出されたもの、大量の血痕を拭き取った跡、暴力に悩み死を覚悟していたという妻の日記、悩みを聞いていた近所の主婦友達、働かず散財を続けていた夫、多額の保険金など多くの疑問点が次々に発覚します。

妻が有名作家だったこともあり、夫は「妻殺し」としてマスコミから恰好の餌食となります。

しかし、実は妻は生きており、すべて妻が仕組んだことでした。

夫の浮気を知り、その復讐のため夫を殺人犯に仕立て上げるというコワイ復讐劇でした。

妻は片田舎に身を隠しますが、あるとき、所持していた多額の現金を隣人に見られてしまい、全額奪われてしまいます。

そこで妻は学生時代にストーカーのようにつきまとってきていて、今でも思いを寄せられている金持ちの男を頼ることに。

彼の豪華別荘に住むこととなります。

一方の夫は、妻の策略であることを確信し敏腕弁護士を味方につけますが、浮気のことまで世間にバレてしまうことに。

最後の手段としてTV番組に出演、『哀れだけど妻を愛し続ける夫』を演じ、世間の見る目をなんとか変えることに成功します。

夫の死刑を望んでいた妻でしたが、この番組を見たことで改心。

元ストーカーをカッターで喉元一閃、殺します。

もちろん今回も周到な準備をし、元ストーカーに監禁されていた、という演出で。

血だらけのまま運転してマスコミを前に帰宅。

夫婦愛と元ストーカー男の残虐さを取り上げるマスコミ。

コワーイ妻から逃れたい、別れたい夫ですが、ここで別れたらまたも非情な夫と報じられることから、逃げ道を模索する日々。

周囲の人たちはそれでも別れるよう諭しますが、煮え切らない夫。

苦悩のままエンディングとなります。

 

これはコワイです。

男女で感想の差がかなりあるようです。

僕は、途中までは夫が刑務所に入ることを妻同様に願ってましたが、元ストーカーの他、自分をフッた男をレイプ犯にでっち上げていた過去を知ったあたりから、妻が捕まることを願うような感じで見てました。

そこまで思わせた、妻役を演じたロザムンド・パイクの怪演は見事という他ありません。

『氷の微笑』でシャロンストーンが演じた悪女のようで、でも深層心理では夫を愛している、という難しい役でした。

夫の死刑を望み自分も死のうと覚悟していた妻、マスコミに叩かれる夫を眺めて楽しむも番組内で「愛してる」と言われ殺人まで犯す妻。

そんな心の描写を巧みに演じていたと思います。

一方の夫役のベンアフレックもハマリ役でした。

多くのシーンで見せるいつもの間抜け顔が、騙されている夫を見事に体現していました。

そして、たぶん、夫も深層心理では妻を愛しているため、別れることができず、ぐずぐずした態度のままエンディングという結末も、ある意味うってつけでした。

『ゴーンガール』、2時間半もの長い映画でしたが、かなり見応えある映画でした。


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