終の信託のあらすじネタバレ感想

日本映画で話題となった『終の信託』を録画鑑賞しました。

役所広司と草刈民代が『Shall we ダンス?』以来16年ぶりの共演とのことですが、対照的に重く暗い終末医療について扱った映画です。

 

あらすじは、重病患者の生前の依頼により死なせた女性医師の物語です。

主人公の草刈民代は医師で、同じく医師の浅野忠信と不倫中ですが、あっさりフラれて自殺未遂。

ボロボロ状態だった彼女の心の支えとなったのは患者の役所広司。

もちろん「心の支え」で、カラダの関係はまったくありません。

そんな役所広司は「肉の塊となって生き延びるくらいなら、そのときはいっそ楽に死なせてほしい」と草刈民代にお願いします。

そしてついにそのときが。

家族を前に呼吸器を外し、薬物を注射して、殺します。

そして殺人罪で起訴されます。

家族が知らなかった「死の依頼」だったので、検事の大沢たかおの厳しい取り調べとなって、ここも見どころのひとつです。

最後は字幕の説明が流れ、患者がずっと書き記していたノートの最後に女医への延命治療拒否の件が書かれており、執行猶予つきの判決となった、とのエンディング。

 

約2時間半です。ものすごく長いです。ムダに長いです。

まずもって草刈民代と浅野忠信の絡みシーン、まったく不要です。

患者の役所広司も、家族に内緒で女医に「死の依頼」をするのも、ちょっと納得いきません。

というか、ホントにその状況になったときに、あのときの言葉を真に受けて、呼吸器を外し、苦しんで暴れる患者を押さえつけ、薬を何本も打って殺してしまう女医がヘンです。

家族が周りにいるのに「ごめんなさい」と謝って号泣して、これも約束していた子守唄を歌うという、明らかにおかしな行動を取ります。

そりゃあ家族もびっくりして裁判沙汰にしますよ 笑。

大沢たかお検事も、そりゃあとてもイヤなヤツですけど、言ってることは間違っていません。

というか、家族を被害者とするならば、あれくらい情熱持って取り調べしてもらわないと。

映画全般としてはもちろん女医が主人公です。

そのためか、なんとなく、女医が正義、みたいな方向に持って行ってる感じが否めません。

違法行為だけど、密接な二人だったし、不倫の末フラれて自殺行為までしたんだから可哀想でしょ、みたいな感じです。

でも、家族目線の映画だったら、この女医、挙動不審の極悪人にしか見えないんですけど 笑。

でもって結末は全て字幕で済ませるという「何だこりゃ」なエンディング。

なんだか、残念な映画でした。


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