不発弾~ブラックマネーを操る男のあらすじネタバレ感想

wowowのドラマ『不発弾~ブラックマネーを操る男~』全6話を鑑賞しました。

『震える牛』でもwowowドラマ化された、社会派サスペンス作家、相場英雄の同名小説が原作。

主演で金融コンサルタント役に椎名桔平、彼を追い詰める刑事役に黒木メイサ、内縁の妻役に原田知世、他にも奥田瑛二、宅麻伸などけっこうな俳優陣が出演しています。

椎名桔平がwowowドラマの主演を務めるのは『メガバンク最終決戦』以来2作目だと思います。

メガバンク最終決戦のあらすじネタバレ感想はコチラ

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不発弾~ブラックマネーを操る男~のあらすじネタバレ

金融コンサルタントの椎名桔平は、大手電機メーカーの1500億円不適切会計の謝罪会見を裏で仕切っていました。

警視庁捜査二課の刑事、黒木メイサは不適切会計ではなく粉飾や隠蔽を疑っており、舞台袖に控える椎名桔平に気づきます。

1977年、炭鉱町の福岡県大牟田市に生まれた椎名桔平は、幼くして炭鉱事故で父を亡くし、スナック経営の母親のもと妹と3人で貧乏暮らし。

母親は飲んだくれだし、太客の信用金庫社員に妹を抱かせるよう仕向けていることに気づき、街を出たいと強く願うように。

証券会社社員となった先輩に会って話を聞き、高校卒業して上京、証券会社に入社し、場立ち要員を経て営業に。

上司の奥田瑛二に見出され、営業のノウハウを教わり、大手電機メーカー秘書課長の宅麻伸と出会います。

宅麻伸と交流を深めていく椎名桔平。

そんな中、東京に呼び寄せるつもりだった妹が自殺。

母親のスナックの太客の信用金庫社員との体の関係に悩み苦しんだためでした。

ブラックマンデーと呼ばれる世界的株価大暴落が起き、椎名桔平は奥田瑛二に誘われ法人営業に。

転身は信用金庫社員への復讐が目的で、数年後には信用金庫社員を顧客に。

そんなある日、椎名桔平は料亭の仲居だった原田知世と出会い、北海道の炭鉱町出身、親とケンカして上京という境遇から好意を抱き交際に。

それまで苦楽を共にしてきた上司の奥田瑛二が証券会社を辞め、外資系銀行の東京支店長になることから、椎名桔平は独立して金融コンサルタント業に。

企業の巨額損失を補填する、奥田瑛二など外資系銀行の商品を紹介するという仕事。

ある日、大手電機メーカー社長となった宅麻伸から、二世議員を紹介され、裏の政治情報も利用した営業をするように。

97年の金融機関破綻によって、椎名桔平も奥田瑛二もかなり儲かるようになるも、椎名桔平は原田知世の古文化伝承などに出資し質素な生活を、一方の奥田瑛二は派手な生活を送るように。

しかし99年、奥田瑛二が支店長の外資系銀行が免許停止処分になり、奥田瑛二は裁判で、派手な生活は白血病の娘のためで、そのために儲ける必要があったと告白、有罪となり業界から身を引き、現在は小さな店で健康食品を送る暮らし。

そんな中、信用金庫社員、このときは理事長にまで上り詰めた男は60億円もの損失を抱え、椎名桔平に泣きついてくるも冷たくあしらって、彼は首吊自殺。

ついに復讐を遂げます。

しかし後日、椎名桔平の母親が上京してきて、信金理事長の手帳を見せ、金をゆすってきます。

手帳には椎名桔平との詳細なやりとりが書かれていました。

椎名桔平は暴力団に所属する地元の後輩に依頼し、母親を車で轢き殺させたのでした。

2017年、椎名桔平は大手電機メーカー相談役の宅麻伸から、原発事業の1500億円の赤字と海外原発メーカーからの訴訟の相談を受け、訴訟相手を0円で買収する異例の案を提示。

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そして現在。

謝罪会見後、大手電機メーカーの経営監査部長が自殺。

椎名桔平は経営監査部長の妻から連絡を受け、会社の不正を記した遺書を渡されます。

妻に金を渡し、遺書の存在を隠すよう依頼し、遺書を焼き捨てます。

聴取にきた黒木メイサには、彼は鬱病だったと口裏合わせ。

黒木メイサは椎名桔平の故郷へ行き、彼の生い立ちなどを捜査。

すると、妹の自殺、母親の交通事故死、ひき逃げ犯も死亡、ひき逃げ犯と椎名桔平が一緒にいた目撃情報、母と妹と関係のあった信金理事長の損失による自殺などが発覚。

そして、黒木メイサは原田知世に近づき、彼女を警察の味方になるよう、身分を偽って友人関係に。

黒木メイサが執拗なまでに椎名桔平を追求する理由は、小さな町工場の社長だった父親が、損失のせいで潰れた信金のせいで金が回らなくなり、心労によって亡くなっていたから。

一方、電機メーカーが訴訟相手を買収し特別損失を隠す動きについて記事にしようとした新聞記者は、圧力によって握りつぶされたことで黒木メイサに情報を提供。

黒木メイサは原田知世に身分を明かし、椎名桔平の逮捕協力を依頼。

その中で、原田知世の父親も椎名桔平が勧めた金融商品で損失を負って自殺していた事実も伝えます。

実際には、当時は椎名桔平も原田知世の父とは知らず、あとになって知ったことですが。

原田知世は悩んだ末、協力することになり、さらに証券取引監視委員会も協力も取り付けます。

奥田瑛二にも協力依頼に出向きますが、彼は、国の根幹を理解していない、と突っぱねます。

そして椎名桔平は金融取引法違反で逮捕、取調に。

逮捕情報は次期経団連会長の宅麻伸にすぐ伝わり、彼は当時二世議員で、現在の総理大臣に言伝。

取調室の椎名桔平は黒木メイサに「あなたは間もなく異例の出世をする」と伝えると、上層部が現れ、黒木メイサに異動するか辞職するかと突きつけてきます。

総理大臣からの指示でした。

総理は宅麻伸に、代わりの人物を探す必要がありそうだ、と告げます。

釈放された椎名桔平が歩き始めてエンディング。

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不発弾~ブラックマネーを操る男~の感想

こんなに面白いドラマに巡り合うのも久しぶりです。

かなり見入ってしまいました。

悪者と思われてた椎名桔平は完全な悪でもなく、正義を振りかざす黒木メイサは物事を一面からしか見ておらず、最終的には政界が悪という、wowowドラマによくある構図でしたけど。

なんというか、『機動戦士ガンダム』を見たときと同じような感覚でした。

悪役のはずのシャアが悪役ではなく、連邦軍の上層部が愚かで、逆にシャアがかっこよく見える、という感覚。

ただ、椎名桔平が完全な悪ではないにしても、轢き殺しを命じたことだけはいけないことですが。

金に目がくらんだ人たちが、自業自得で損失を招き自殺していく。

椎名桔平は当時は法律違反でない金融商品を紹介しただけ。

いくら儲かっても贖罪の意識からか、贅沢な暮らしをせず、原田知世だけを信じた人生。

ドラマの途中からは椎名桔平側の視点で見入るようになり、黒木メイサも仲間になって政界の巨悪に立ち向かうのかな、と思ったぐらい。

大手電機メーカーが東芝であることは明らかなんですが、宅麻伸や総理、椎名桔平演じた人も実在の人物なんですかね。

『不発弾~ブラックマネーを操る男~』、個人的には今年最高のドラマのひとつとなりました。


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