麻原彰晃の三女アーチャリーがZEROに出演したけど
昨夜の『ニュースZERO』に麻原彰晃の三女、アーチャリーこと松本麗華が出演しました。
彼女は現在31歳で、地下鉄サリンから20年となる3月20日に、自著『止まった時計』を出版します。
たぶん、顔出しで真っ向からインタビューを受けるなんて、初めてのことではないでしょうか。
『止まった時計』では、麻原彰晃の娘として見てきた父親像、現在は不仲とされている兄弟たちの確執、オウムから現在に至るまでの半生などが書かれているそうです。
驚きなのは何と言っても本の表紙でしょう。
堂々と自分の素顔を晒しています。
今回、インタビューを受けた理由は「怯えながら隠れて生きるのは嫌だった」とのこと。
5歳でサティアン内の生活が始まり学校には通っていません。
サリン事件のことは「知らなかった」とのこと。
当時11歳、オウム真理教が「戦い」「破滅」など、それまでとは違っていく様を感じていたそうです。
強制捜査、麻原彰晃逮捕と続き、アーチャリーが教団運営のトップに祭り上げられます。
しかし「親の七光り」「子供のくせに」など快く思わない信者たちからの批判の声が。
自殺願望がひどくなり自殺未遂もあったようです。
16歳で教団を離れ、通信制の高校から大学進学。
大学からは一度入学拒否に合いましたが、不当判決を受けての入学です。
そして、父の面会に。
9年ぶりとなる父は「小さいおじいちゃん」という変わり果てた姿でした。
意思の疎通ができず、絶望したそうです。
面会はその1回のみで、その後は麻原彰晃が部屋を出て来ず会えずじまい。
現在家族はバラバラだそうです。
6人兄弟ですが、連絡を取り合うのは長男と次女のみで、母親とも疎遠とのこと。
現在、次男がアレフの教祖になるとの噂がありますが、反対の立場をとっています。
彼女曰く「現在は教団と関係ない」としています。
地下鉄サリン事件について「父が語るまで保留しておく」「大切にしてくれた人たちが興した事件」。
被害者については「考えない方が難しい」「大変な思いをされてて、こんなこと何でしたのかわからない」と、言って泣き崩れました。
結局、被害者への謝罪の言葉はなく、インタビュアーもかなり厳しい口調で突っ込んでいました。
僕は別に彼女の肩を持つわけではありませんが、物心ついたときから世間一般の常識が通用しないオウム内で育ち、学校も通えなかった子に、「世間の常識」を押し付けようとしてもムリなのではないか、と。
しかも、親の起こした事件を子供に謝罪させることに意味はあるのか、と。
例えば、タレントのローラの父親の事件で、ローラに謝罪要求したのか、と。
インタビューを受ける彼女は、良く言えば毅然、悪く言えば開き直りとも取れる姿勢でした。
インタビューそのものも、出版する本の宣伝であることは間違いありません。
視聴率を稼ぎたいテレビ局と本をPRしたい彼女の思惑が一致しての今回。
ただ僕には、インタビュアーの「一方的に振りかざす正義(のようなもの)」に強く疑問を感じただけの企画でした。
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