安藤梢の離脱帰国が残念すぎるなでしこジャパン
なでしこジャパンが連覇に挑むサッカー女子ワールドカップが開幕しました。
日本は初戦のスイス戦を1-0で勝利し、最低限のノルマをクリアしたように思えます。
純粋なチャレンジャーだった前回大会と違い、今大会はディフェンディングチャンピオンとして、他国からのマークは相当に厳しくなっています。
また、前哨戦となるアルガルベカップでも9位という惨敗といってもいい順位で終えたことから、「日本恐るに足りず」と思われているようです。
現に欧州リーグで活躍する大儀見優季などは、チームメイトの雰囲気などから「日本は舐められている」と言っていました。
巷で言われているように、「暗雲立ち込める」ような初戦の戦いではありました。
でも僕は、逆に、これで良かった、と思っています。
澤穂希の交代から押し込まれるようになった日本、この交代策を裏目とみる向きが強いようですが、交代で入った川村優理にワールドカップ本番の雰囲気を体感させ、しかも厳しい戦況での途中交代という困難な状況に対応できた、というのは今後の戦いの大きな収穫となったはずです。
チームのコンディションもこの初戦にピークを持ってくるはずもなく、今後試合をこなすたびに上向きになってくることでしょう。
幸いにも第2戦、第3戦と、相手関係は弱くなっていきます。
決勝トーナメントを見据えた戦い方ができますし、本番はそこから、と言っても過言ではないと思っています。
この初戦で一番痛かったのは安藤梢の離脱です。
自分から動いて大儀見優季からパスを呼び込み、相手GKと激突してPKを獲得、主将の宮間あやが決勝点となるPKを決めるも、激突の影響で左足首を骨折し、帰国することになってしまいました。
安藤梢は今年で33歳。
おそらく本人は最後のワールドカップと覚悟を決めていたのではないでしょうか。
以前は「澤穂希の後継者」と言われており、なでしこジャパンにも長く招集され続けていました。
決定力とか爆発力といった「見てわかる」タイプの選手ではありませんが、状況に応じて、求められるプレーを献身的に、しかも安定してこなせる数少ない選手です。
なんというか、頭がイイんですね。
筑波大学から大学院に進学、博士号を取得中ということからもわかります。
インタビューなどでも、他の選手とは一戦を画すような受け答えを見てもわかります。
2009年からはドイツに移籍して、先月ついに欧州制覇を果たしました。
今大会に懸ける思いは並々ならぬものがあったことでしょう。
前回大会のドイツ戦で劇的ゴールを決めた丸山桂里奈との友情もニュースになっていました。
今大会は代表に選ばれなかった丸山桂里奈の分までプレーすると誓った安藤梢。
しかし初戦で骨折。
すぐに親友の丸山桂里奈に骨折の連絡と、丸山桂里奈の分は何もしてない、丸山桂里奈の悔しさをまだぶつけてない、と無念さを滲ませたメールを送りました。
実は僕、安藤梢の中学生時代にサッカーボールを一緒に蹴ったことがあります。
もちろん彼女は僕のことなど全く覚えてないでしょうけど 笑。
それだけに彼女の活躍を見るのはとても楽しみでした。
しかし今回は非情な、無情な離脱帰国となってしまいました。
本人が一番悔しいだろうと思います。
残されたなでしこメンバーは、彼女の働きと無念を晴らすためにも、一層がんばってほしいと思います。
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