ツールドフランス2016第6ステージは新城幸也が逃げて敢闘賞
先週末に開幕したツール・ド・フランスは早くも第6ステージ。
第7ステージからのピレネー三連戦を控え、スプリンター達には序盤戦最後の見せ場となります。
と、中継のJSPORTSをつけてみると、なんと、新城幸也が逃げているではありませんか!
2月に大腿骨骨折という重傷から奇跡の復活、ツアー・オブ・ジャパンではステージ優勝を飾るなど人間離れした回復力で僕達を驚かせてくれた新城幸也。
今大会は唯一の日本人選手としてエントリーしたものの、開幕の第1ステージでまさかの落車。
右肩を負傷して右腕が背中のポケットまで回らないという、かなり痛いケガを負ってしまいます。
痛む右肩をかばいながらの出走を続けていたのですが、前日の第5ステージで再び落車に巻き込まれ、痛めていた指を再負傷していた、という状況でした。
インタビューでも「3週目に活躍する姿が見せられるかも」と言っていたので、新城幸也の勇姿は3週目までおあずけだなぁ、なんて思っていた矢先の逃げでした。
スタートしてわずか3kmで形成された逃げ。
しかし、新城幸也と一緒に逃げたのはアルゴン18に所属するヤン・バルタの1人のみでした。
この後、たった2人の逃げ集団は160kmに渡って逃げ続けます。
集団とのタイム差は最大で5分30秒まで広がったものの、残り距離が減っていくにつれ、集団がスピードアップ。
2分ぐらいの差がけっこう長く続くことになりますが、これは完全にメイン集団のコントロール下となっていることは明らかです。
そして、残り22km地点で残念ながら2人はメイン集団に吸収されてしまいます。
もちろん、ステージ優勝争いも楽しみのひとつですけど、吸収されるまでの新城幸也の逃げは、観ていてホント楽しかったです。
9割以上の確率で吸収されてしまうことはわかっているものの、ユキヤならひょっとして!?という期待感でいっぱいでした。
こうなってしまうと、残る楽しみは「新城幸也が敢闘賞なるか」にかかってきます。
基本的に逃げた選手に与えられることが多い敢闘賞。
この日の候補は新城幸也かヤン・バルタの二択になります。
ただ、個人的には、逃げの2人が画面に映ると、かなりの確率でヤン・バルタのほうが前に出ている場面が多かったように感じました。
そのため、ユキヤの敢闘賞はちょっと厳しいかも、なんて不安もありました。
しかし、レース中に発表された敢闘賞には新城幸也の名が。
彼自身、ツール・ド・フランスでは2度目となる敢闘賞受賞を果たしました。
ランプレ・メリダ【Lampre Merida】半袖ジャージ
なお、この第6ステージもディメンションデータのカヴェンディッシュが優勝。
6ステージ中3勝をあげる見事な活躍ぶりです。
第1ステージで優勝したときは、復活とリベンジ達成とで僕もかなり感動したのですけど、さすがにここまで勝たれてしまうと、カヴェンディッシュの凄さというより、他の選手がふがいなく見えてきてしまいます。
そんなわけで、表彰台です。
ステージ優勝やら、総合、ポイント賞、山岳賞などの表彰が終わり、敢闘賞の新城幸也の表彰台です。
観客の一角を指さしながら満面の笑顔で表彰され、受け取った花束を観客席に放り投げるシーンはカッコ良かったです。
レース後のインタビューでは、実はあまり疲れていないこと、明日も逃げちゃおうかな、なんて語っていたようです。
3週目までは観られないと思っていた新城幸也の逃げ、それが1週目で見られるとは。
今後のステージにも大いに期待してしまいます。
敢闘賞と言わず、ぜひ新城幸也のステージ優勝シーンを見てみたいものですね。
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