タイのプミポン国王崩御で今後が気になる

タイのプミポン国王が13日に崩御されました。

在位70年という長期にわたってタイ国民から慕われ愛され続けた国王でした。

タイに行くと、いかにプミポン国王が国民から愛されているか、というのを実感できます。

大衆食堂のカベなどにも肖像画がかけられている、といった具合です。

世界には強権な人が無理やり大きな肖像画を道路沿いに掲げていたりするわけですが、そういうお仕着せとは違って、ホントに心から愛されている王様でした。

 

国民目線にたって国民の幸せを願っていたプミポン国王ですが、日本の天皇制と違っていたのは、政治に口を挟める、ということです。

タイではたびたび軍事クーデターや政権転覆といったことが起こりますが、プミポン国王はその都度仲介役というか混乱を収めるような姿勢によって、事態の収拾を図ってきました。

敵対者同士であっても、国民から絶大な支持を得る国王、あるいは敵対者でも国王に忠誠を誓っていたわけです。

 

そんな、タイ王国そのものの象徴であったプミポン国王が崩御されてしまいました。

その存在で安定していたタイ、今後は一体どうなっていってしまうのでしょうか。

 

国王の継承者は長男のワチラロンコン皇太子となるようです。

年齢は64歳と、ちょっと高齢ですね。

 

実はこの皇太子、プミポン国王の絶大な人気とは正反対に、評判がよくありません。

三度の離婚暦、三人目の妻は元ストリッパーで夫婦そろって自宅での全裸パーティがSNSに流出、ドイツに訪問した際には浮浪者で薬物中毒者みたいなラフすぎる格好、などが疑問視されている大きな理由です。

さらに、タイは現在軍事政権になっていますが、汚職によって国を追われそれまでの政権を握っていたタクシン元首相とワチラロンコン皇太子はかなり仲が良いとのこと。

 

本当であれば、またも大きな混乱を招く火種になるかもしれません。

タイでは王家のゴシップを口にすることすら不敬罪として逮捕されてしまいます。

そのためこの皇太子への批判も、表立つことはありません。

しかし、一般市民レベルのささやきでは、決して良い話を聞きません。

 

僕もタイへはすでに4回も旅行しています。

微笑みの国というのは本当で、非常に居心地の良い国です。

国王の崩御、王位継承による混乱や情勢の悪化だけは避けてほしい、というのが願いです。

プミポン国王の冥福を祈るとともに、今後のタイ情勢、注視していきたいと思います。


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