キリングゲームのあらすじネタバレと感想
ジョン・トラボルタとロバート・デ・ニーロが共演するということで、非常に楽しみにしていた作品です。
90分作品なので過剰な期待は危険と承知しつつも、初共演の二人が並び立つ映像を楽もうと思いました。
あらすじは、ボスニア紛争時に「サソリ」という殺戮集団に属していたトラボルタたちを、アメリカ軍が拘束、射殺します。
軍人の一人、デ・ニーロはトラボルタを射殺しますが、実際は生き延びました。
18年後、山中で一人ひっそりと暮らすデ・ニーロに復讐に現れるトラボルタ。
復讐の機会を伺いつつも、意気投合を演じ、酒を酌み交わしたりします。
デ・ニーロから当時の謝罪の気持ちを引き出そうとしますが、それを口にせず、ついに復讐を実行に移します。
捕らえたり、捕らえられたり、お互いがお互いに拷問をかけあいます。
でも、最後はお互いを理解しあってのハッピーエンド。
正直、ちょっと「凝り過ぎ」の感は否めません。
戦争の酷さや悲惨さを訴えたいのでしょうけど、それを上回ってしまう「凝り過ぎ」です。
お互い、殺意満々で対峙しますが、最後の最後で踏みとどまったり、逃げられたりします。
お互いの拷問シーンはけっこう壮絶ですが、なぜかその後のダメージはあまりありません。
デ・ニーロの古傷となる脚の痛みはずっと続いているのに 笑。
五輪のアーチェリー選手だってなかなか当たらないのに、いとも簡単に弓矢が当たります。
『ハンガーゲーム』みたいです。
作品中の重要なフレーズとなるのが、第二次大戦時にあるイタリア人が牧師に懺悔した話。
最後の最後、デ・ニーロがトラボルタを殺さず、断崖絶壁の上で二人で景色を眺めながらその結末を話します。
その懺悔話は、ドイツ人女性を救ったイタリア人、その女性が突然彼のモノを咥えたと懺悔すると牧師は「救ったのだから懺悔の必要はない」と。
ところが、最後にイタリア人は「でも戦争が終結したことをドイツ人女性に黙っていた」という結末。
最終的には二人のどちらも謝罪することはなく、言葉に出しませんが「戦争は人を変えてしまうムゴイものだ」的な結論でお互い納得する感じ。
この辺りはいかにも欧米人的発想で、僕たち日本人には馴染めない感覚ですね。
名優二人のギャラで予算を使い果たした低予算ムービーな仕上がりです。
二人の共演以外は見どころは殆ど無いと思うので、二人のファンではない人からは、かなり厳しい採点となる映画となるでしょう。
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