川淵三郎は日本バスケを救えるのか
混乱が続き国際試合無期限禁止の処分を受けている日本バスケットボール協会。
リオデジャネイロ五輪の予選参加すら危機的状況です。
NBL(ナショナルリーグ)とbjリーグという国内に2つのプロリーグが存在することをFIBA(国際バスケットボール連盟)は再三再四、改善を求めてきました。
しかし、NBLとbjリーグの統合は遅々として進まず、ついに国際試合無期限停止の処分となってしまったわけです。
■川淵三郎チェアマン就任
そこで日本バスケットボール界再編に向けて、川淵三郎チェアマンが就任しました。
言わずと知れた、Jリーグ設立に大きく貢献した人物です。
ところが、早くも摩擦を生んでしまっています。
その理由は「新リーグ加盟チームは5千人収容アリーナを有すること」。
これには、特に行政側が反対の声を挙げました。
新規に建設するとなると100億円はかかってしまうからです。
ちなみに会見の席上で川淵三郎チェアマンは、すでに全国に21ヶ所ある、と言っていました。
しかし、東京、愛知、大阪など大都市に複数存在しているだけで、現在のNBLやbjリーグ各チームの所属都道府県と合致していない箇所が多くあります。
川淵三郎チェアマンはJリーグ設立当時も、「1万5千人収容」にこだわりました。
もう一度同じ手法で、という算段なのでしょう。
しかし、この二番煎じが通用するほど甘くない、と個人的には考えます。
収容人数と同様に、地域主体といったJリーグ同様のアイデアを持ち込もうとしていますが、Jリーグの場合と決定的に違う点があるからです。
それは、理事会メンバーの志の低さ、派閥の力が無い、ということです。
Jリーグ設立当時は、チェアマン以外のメバーが裏方となって設立に向けて邁進しました。
木之本興三氏、森健兒氏といった、いわば「影のメンバー」の尽力の賜物です。
「名誉」「権力」「名声」が好きだった川淵三郎氏は、表舞台だけを担当したにすぎなかったのです。
こうした「影のメンバー」にどれだけ恵まれるのでしょうか。
僕は、それらを担当できる人材が揃っているのなら、最初から川淵三郎氏を就任させることなく、問題を解消できていたのでは、と考えています。
また、Jリーグでの派閥ですが、世間では知られていない泥々した派閥抗争がありました。
川淵三郎氏は古河派です。
取り巻きを全て古河派で固め、イエスマンを多く配置、カリスマ性をより高めました。
しかし、バスケットボール界ではサッカー界の派閥なんて関係ありません。
良く言えば「一枚岩になれない」、悪く言えば「平気で反対する幹部たち」となるわけです。
しかし就任した以上は、統一リーグの実現、国際試合への参加、を果たしてもらわねばなりません。
第三者的には「お手並み拝見」ですけど、バスケファンとしては「応援するしかない」状態です。
というわけで、得意の強権発動を駆使してでも、まずは統一リーグの実現を図ってもらおうではありませんか。
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