九龍猟奇殺人事件のあらすじネタバレ感想
香港での実話が基になっている映画で、香港版アカデミー賞7冠を達成した映画だそう。
主演は『コールド・ウォー』シリーズでも主演だったアーロン・クオックです。
香港版アカデミー賞7冠、アーロン・クオック主演と知らなければ、たぶん観ることが無かった映画です。
あらすじは、実話を基にした猟奇殺人の内幕のお話。
実際の映画は、時間軸が過去と現在を行ったり来たりなので、ここでは時系列であらすじを紹介します。
16歳の少女のちょっとした生い立ち紹介から。
中国の東莞で育ち、母と姉が住む香港の貧乏アパート街へ引っ越します。
ここまでは幼気なフツーの少女でしたが、転校した高校でうまく馴染めず。
小さい頃からの夢だったモデルを目指し事務所に入るも、ただのビラ配りや勧誘。
あるときから援交サイトに登録するようになり、知り合った金持ち息子と純愛風な恋におちます。
しかしある日呼び出され、彼には彼女が存在し、少女とは何の関係も無いと告げられます。
荒んだ心のまま、サイトで知り合った太った男のもとへ。
太った男はギャングの一員と陰口を叩かれるような不細工で粗暴な男。
援交サイトで知り合った少女は不細工な男にも優しく接してくれます。
男のアパートの部屋で体の関係になるも、その最中、彼女は自分を殺してくれと懇願。
男は一度は冗談で首を絞める素振りを見せるも、涙を流し懇願する彼女。
男は彼女を絞殺。
浴室でバラバラに遺体を切り刻み、ほとんどをトイレから流し、頭部のみ海に投げ捨てます。
大量の血痕を見つけた管理人は警察に通報し、直後に男は警察に自首。
アーロン・クオック演じる刑事が捜査に。
供述通り遺体の一部を発見し、逮捕、起訴。
しかし動機について一切語らず。
捜査にのめり込む妻と娘とは別居中の刑事。
彼女の生い立ちを知り、遠く離れた父へ送金していたことなどを知ります。
収監された男も刑事に一度は心を開きかけますが、動機を尋ねる態度を見て、心を閉ざします。
捜査は終結。
刑事は自宅アパートの窓から道行く人を眺め、エンディング。
非常に評価が難しい映画でした。
かなり好意的に考えれば、猟奇殺人ではあるけれど、人は何かしら悩みを抱え哀しみを背負って生きている、と訴えたかったのかな。。
動機不明なまま起訴される、日本と香港の司法の違いもありますし、現在と過去が入り乱れる展開も好き嫌い別れるところですし、感情移入できる人物も無く、もやもや感というか、ずっしり重い石を置かれた感じになる映画でした。
ただ、男の供述をもとに映し出される、見るに耐えかねるような残虐で気味悪い、死体をバラバラにするシーン。
はっきり言えば、実話でなければただのスプラッタームービーです。
しかし、実話であること、名優が演じていること、名監督が製作していることなどもあって大作扱いになったのかななんて勘ぐりたくもなります。
個人的にこの映画で唯一救いというか、良かった点は、少女役を演じた新人女優が体当たり演技だったこと。
『九龍猟奇殺人事件』、実話ベースと知っておけば、なんとか着いていける映画かな、と思います。
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