64ロクヨンのあらすじネタバレ感想
映画『64-ロクヨン-前編』と『64-ロクヨン-後編』を鑑賞しました。
横山秀夫原作の映画化で、主演の佐藤浩市が日本アカデミー賞主演男優賞を獲得した作品でもあります。
公開前からかなり大々的に告知されまいましたね。
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昭和64年1月、小学一年生の少女が誘拐され、身代金を奪われ、遺体が発見、しかし犯人不明のまま時が流れます。
平成14年、時効まで1年。
当時捜査にあたっていた佐藤浩市は妻と遺体確認に訪れ、数年前から行方不明だった娘でないことを確認していました。
刑事だった佐藤浩市は現在、県警の広報官。
交通事故の犯人を発表しない県警に不満を持つ記者クラブから吊るしあげを食らっています。
過去の誘拐事件はロクヨンと呼ばれていました。
警視庁長官が視察に訪れ、ロクヨンの被害者の父を訪問するとのことで、広報官は彼にアポ取りに。
久しぶりに訪問した被害者宅は荒れ放題で父は廃人同様の生活に。
妻も数年前に先立って、一人暮らしです。
当時の捜査官を訪れた佐藤浩市は、盗聴担当だった吉岡秀隆が直後に退職していたこと、もう一人の盗聴担当は当時重大ミスを犯し叱責され退職し、その後14年間自宅で引きこもっていること、吉岡秀隆をずっと監視している当時の部下に話を聞いたりします。
重大なミスとは、犯人からの電話を録音できなかったかことで、県警は上層部だけでその秘密を隠ぺいしていました。
そして、被害者の父だけが、犯人の声を聴いていたのでした。
また、警視庁長官の視察は、東京のキャリア官僚を刑事部長にするため、と知ります。
佐藤浩市は記者クラブに、交通事故の犯人の身元を明かし、視察を記事にすることを受け入れた記者クラブ。
しかし視察直前に誘拐事件が発生します。
そのことで視察は中止、さらに、報道協定を傘にして被害者も容疑者に関することも一切発表せず、またも記者クラブと険悪ムードに。
広報官にも一切情報が流れてこないため、彼はトイレで当時の上司で現在の捜査一課長を待ち続け、被害者情報を引き出します。
そして、捜査車両に同乗することを許可されます。
記者会見場は怒る記者たちで収集がつかない状態ですが、なんとか耐えてくれと諭す佐藤浩市。
犯人の要求はロクヨンと同じ額の身代金を要求し、さらに受け渡し場所を当時と同じ店とルートを再現しており、明らかに当時の事件に関係しているものと判明します。
そして、変声するガスが切れ、聞こえてきた声は吉岡秀隆でした。
彼は自分たちのミスを責められ、隠ぺいされたことを恨み、被害者の父と犯人を見つけ、解決に向けて行動していました。
被害者の父は電話帳片手に犯人と同じ声が聞けるまで、電話ボックスから全ての家庭に電話をかけており、ついに見つけ、吉岡秀隆とこの事件を起こしたわけです。
しかし実際には誘拐しておらず、その娘の携帯を盗んで彼女の携帯から電話をかけていただけででした。
そしてその少女は万引きで補導されます。
補導の報せは県警にも伝わりますが、無事を知らせず暴走する父を止めない県警。
何も知らない父は車を暴走させ、指定された喫茶店に向かい、その裏で身代金を燃やすよう指示され、地面に隠されたメモを見るよう言われます。
そのメモには「事件は14年前のまま。娘は小さな棺に入っている」と書かれていました。
娘が殺されしまったと思い脱力する父ですが、同時にメモのことを県警に知られてはいけない、とメモを破って片方を飲み込んでしまいます。
彼を保護する警察。
事情聴取されるも、被害者であることをたてに、結局釈放となります。
捜査一課に詰め寄る佐藤浩市に捜査一課長は「昭和64年に犯人を引き戻す」と諭します。
佐藤浩市は釈放された容疑者の次女を車に乗せ「次女を返してほしければ小さな棺までこい」と電話してから次女をすぐに釈放。
群がるマスコミをかいくぐり容疑者は自宅を離れ、64年に娘の遺体を隠した廃車置き場に向かい、トランクを開けようとします。
佐藤浩市が駆けつけ、嫌がる容疑者を無視してトランクを開けると、そこは空っぽでした。
なぜ小さな棺がトランクと思った?、と訊ねるも、佐藤浩市が警察であることを察知した容疑者は逃走するも捕まって乱闘。
娘を持つ身でなぜ少女を殺したのかと問い詰めるも、わからねーよと言う容疑者に激高し、頭を掴んで川につけて殺そうとする佐藤浩市。
ようやく警察登場。
逮捕される容疑者、遠くながら眺め、考えていた通り父親が何らかの犯人と悟った次女は大号泣し、事件が解決。
後日談。
14年間引きこもっていた元技師は事件解決をラジオで聞いて母に謝罪、手には「君のせいではない」との手紙が。
吉岡秀隆は妻と子に別れを告げ、出頭。
事件の記事とともに「犯人を暴行した警察」の記事を書いた記者に、お前は悪くないと言う佐藤浩市。
彼を「全力でお前を守る」という上司。
新たな事件が発生し記者クラブに発表するとき、佐藤浩市が不在も、記者たちから激励され、事件の概要を発表する部下たち。
どんど焼きの会場で被害者の父から出頭することを聞く佐藤浩市。
紙袋を渡し、中には亡くなった少女が書いた家族の絵が。
その絵は、父が犯人の次女に渡していたものでした。
それをどんど焼きの火に投げ入れ、佐藤浩市は家出して行方不明の娘を見つけることを誓ってエンディング。
とりあえず見終えたものの、なんかちょっとムダに長い感じです。
邦画あるあるで音声聞き取りづらい感じだし。
とりあえず、佐藤浩市ワールドな映画でした。
原作も読んでいませんが、前評判ほどすごい映画だとは思わなかったです。
「映画史の残る傑作」なんてちょっと、いやかなり言い過ぎでしょう 笑。
お決まりの、保身で無能な警察組織。
それに対抗する良心の塊な主人公。
個人的には佐藤浩市がアカデミー賞だったら、それ以上に被害者の父を演じた永瀬正敏に助演男優賞をあげるべき、と思いました。
『64-ロクヨン』、良くも悪くも邦画っぽい邦画だった、という感想です。
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