エージェントマロリーのあらすじネタバレと感想

スティーブン・ソダーバーグ監督作品です。

原題は『Haywire』で、興奮して、とか、気が狂って、という意味なので、日本語タイトルのほうがまだわかりやすいですね。

昔は好きな監督の一人だったのですが、なんか、2000年代後半から作品の良さが失われつつある感じのような気がしています。

ただ、その求心力は衰えないようで『エージェントマロリー』にも多くの有名俳優が出演しています。

ユアン・マクレガー、マイケル・ダグラス、アントニオ・バンデラス、ビル・パクストンなどなど。

 

主演のジーナ・カラーノは、アメリカで大人気の格闘家なんだそうです。

この作品が女優デビュー作で、いきなりの主演だったんですね。

どうりで、格闘シーンがやたらカッコ良かったわけです。

特に、蹴りを入れるカッコよさはハンパじゃないっす。

 

あらすじは、民間スパイ会社で政府から依頼される工作活動を行う諜報員の女性が、上層部から裏切りにあうものの、1人で立ち向かうという、あるあるなストーリーです。

ただ、アメリカのみならずアイルランドやスペインも舞台となっており、スケールの広さを感じさせます。

もう何と言っても「ジーナ・カラーノのための映画」みたいな仕上がりになっています。

もちろん、ソダーバーグっぽさは随所に感じられますけど。

冒頭のシーン。

カフェに座っているジーナ・カラーノが大写しになり、格闘家出身なんて経歴を知らなかったため「大して美人でもないなぁ」なんて思っていましたが、5分後には格闘シーンを終え、「すげぇカッコイイ!」と見入ってしまいます。

エンディング、一番最後のシーンの大写しでは、なぜか島崎和歌子に見えてしまい、ひとり、笑ってしまいましたが。

 

格闘シーンとシナリオと演出の良さは納得モノですが、あえて気に入らない点を挙げると、クライマックスであるユアン・マクレガーとの対決シーンでしょうか。

彼は鼻持ちならないインテリ野郎だったので、ケンカが強くないことは途中で明らかになっていました。

そのため、見せ場となる格闘シーンとはならず、自分で足をくじいて岩に挟まってしまい、満ちる潮で死んでいくというのはちょっと肩透かしでした。

それと、カフェから一緒に逃げることとなった青年。

なんらかの活躍か最後は彼にイイことでも起きそうな感じですが、何もありませんでした。

彼にしたら「ただの骨折り損」となってしまったわけです。

 

終わり方はいかにも続編を期待させるような感じではあったのですが、残念ながら続編は今のところウワサすら無いようですね。

もし続編があったなら、また楽しんで観てしまうことでしょう。


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