ハクソーリッジのあらすじネタバレ感想
映画『ハクソーリッジ』を鑑賞しました。
メル・ギブソン監督で、実在した救助兵を描いた作品です。
2017年のアカデミー賞では多くの部門でノミネートされ、2部門で受賞しました。
沖縄の前田高地が舞台となっている戦争映画です。
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◆ハクソーリッジのあらすじネタバレ
主人公の少年時代。
仲の良い兄と山の中で遊ぶ日々。
しかし父は第一次世界大戦で心の傷を負い、酒浸りで暴力的になっていました。
ある日、兄弟ゲンカの最中、兄をレンガで殴ってしまい意識不明に。
結果的には命に別状は無かったものの、母の言葉を胸に、「人を殺してはいけない」と自ら誓います。
時が流れ、青年となったアンドリューは向かった病院で看護婦のテリーサ・パーマーに一目惚れ。
翌日にはデートに誘い交際に発展。
その頃には第二次世界大戦が激化し、兄や友人が志願兵となったことから、アンドリューも陸軍に入隊。
もちろん父も彼女も猛反対。
しかし「衛生兵なら国に尽くせる」と。
彼女にプロポーズしてから入隊。
彼女からは胸ポケットに仕舞える小さな聖書と彼女の写真をもらいます。
入隊後は厳しい訓練。
そして、銃だけは絶対に手に取らないアンドリュー。
仲間隊員からは暴行される始末。
鬼軍曹や大尉が説得や除隊を命令しても耳を傾けず。
休日でアンドリューの結婚式当日には、銃の訓練が終わってないとされ、上官命令に背いたとして独房に。
後日、面会に来た彼女も「銃を持つだけでいい」と助言するも、それでも頑なに拒みます。
信念を曲げたら生きていけない、と言う彼に、彼女は「そのままのあなたで」と勇気づけます。
軍法会議。
明らかに不利で有罪が明白な取って付けた軍法会議。
司法取引を持ちかけられても、涙で訴えるが、裁判官の耳には届かず。
判決が言い渡されるそのとき、入隊に猛反対していた父が現れ、裁判長に手紙を渡し、去っていきます。
その手紙は第一次世界大戦時に父の上官で現在は准将に、アポなし訪問して「良心的兵役拒否者の権利は憲法に守られている」と書いてもらった手紙でした。
この結果、無罪となり、アンドリューは正式に衛生兵と認められます。
1945年5月。
アンドリューの隊は沖縄のハクソーリッジ(前田高地)に。
そこは切り立った150mの絶壁で、先発部隊が6回登って6回撃退されている最大の激戦地。
登坂前に沖の戦艦から大砲撃。
その後、縄梯子をつたって絶壁を登るも、砲撃を受けたはずの日本軍から反撃されます。
そして戦闘シーン。
乱れ飛ぶ銃弾、肉片。
アンドリューは助けを呼ぶ声と飛び交う銃弾の中、負傷者の救助に駆け回ります。
劣勢となった軍は退却することになるも、アンドリューは一人残って負傷兵の救助を続けます。
その間、訓練時に暴行してきた仲間と友情が芽生えるも、彼は戦死。
アンドリュー手助けもないまま、負傷兵をロープで吊るしながらハクソーリッジの断崖を下ろしていきます。
再び沖の戦艦から砲撃が始まっても、救助の手を緩めません。
日本兵が迫ってくるとアンドリューは地下壕に避難し、そこでは自決した日本兵を見たり、負傷した日本兵をも応急処置を施したり。
ハクソーリッジの下では、上から吊るされてくる負傷兵を救護。
多くの兵士を救ったアンドリューは仲間たちから讃えられ、認められたのでした。
突撃の日の土曜日。
かつて除隊を命じた大尉も、彼が必要、として、宗教上の安息日でしたがアンドリューは参戦を決意。
一度は降参した日本兵ですが、目前で自爆。
その爆風で足を負傷したアンドリューは断崖を担架で下っていきます。
神々しいアンドリュー。
帰国すると良心的兵役拒否者としは初の名誉勲章を授賞。
モデルとなったデズモンド・ドスのその後の人生、2006年3月に87歳で亡くなるまで信仰し、妻ドロシーとともに幸せに暮らした映像でエンディング。
◆ハクソーリッジの感想
これまで多くの戦争映画を見てきて、いつも「メディーック!!」と叫んで呼ばれる救護兵が気になっていました。
なぜこの救護兵達は戦闘ではなく救護兵になったのだろう、と。
この映画を見て、改めて救護兵って、実は一番過酷なのでは、と思いました。
この映画の良い点は、入隊するまでに実在したデズモンドさんの描き方。
そりゃあ勲章もらった人だし、英雄だから、カッコ悪くは描けませんが、演じたアンドリュー・ガーフィールドの憎めない笑顔、無邪気さがベースになって、そして過酷な戦場での救助活動となると、観た人は誰でも彼に感情移入しちゃいます。
日本人監督が日本兵を中心に描けば、また全然違う作品になると思いますが。
それにしてもアメリカ人が観た日本兵って、ベトナム戦争映画のベトナム兵とほぼ同じ見え方なんですね。
『ハクソーリッジ』、色んな意味で心動かされる映画だと思います。
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