大統領の執事の涙のあらすじネタバレ感想
『大統領の執事の涙』を鑑賞しました。
この作品、アカデミー賞の候補作にあったような気もしていたのですが勘違いだったようです。
なんだか近年は黒人奴隷の話を扱う作品が多かったので、そんな気がしてしまったんですね。
あらすじは、黒人奴隷出身の大統領の執事のお話です。
タイトル通りですね 笑。
実話とはいかないまでも、参考となった人はいるようです。
主人公は黒人奴隷一家として農作業をしていましたが、ある日父親が目の前で白人に射殺されます。
家族を置いてひとり脱走し、放浪の身となりますが、優しい人達に巡りあい、ホテルのボーイとなります。
客として来ていたホワイトハウスの人に見初められ、めでたくホワイトハウス入り。
すでに結婚、2人の子供がいました。
当時はアイゼンハワー大統領時代です。
その後、ケネディ、ジョンソン、ニクソンと続き、途中のフォードとカーターは何故か飛ばされ、レーガン時代まで働きます。
政治の裏の部分、黒人解放運動にのめり込む息子、妻との話題などエピソードに事欠きません。
引退後、南アフリカで解放運動を行う息子に会いに行き和解、妻に先立たれるも、黒人初の大統領就任の感激と、これまでの功績への表彰に呼ばれる、というくだりでエンディングとなります。
とにかくエピソードが盛りだくさんです。
政治的には長年続く人種差別問題から、ベトナム戦争、ケネディ暗殺、キューバ危機といった時代を表す事件など。
家族愛の視点では人種差別問題に傾倒する息子との別離、和解、仕事で家庭を顧みないと不機嫌な妻、そして和解、死別など。
ある程度はアメリカの歴史に詳しくないと、面白く観ることができないかもしれません。
それでも、黒人差別に関することは昔から、そして現在でも解決できないアメリカの闇、ということはよくわかります。
『フォレスト・ガンプ』は白人目線でのアメリカの歴史を追うならば、この映画は黒人目線で見た歴史、というのは映画の解説だったのですが、言い得て妙です。
主演のフォレスト・ウィテカーがずっと出ずっぱりなので、見ているほうも少々疲れてしまう面もありますが、亡きロビン・ウィリアムズ、ジョン・キューザック、マライア・キャリーにレニークラビッツなど、共演陣を観るのも楽しみのひとつです。
オバマだけは本人映像を使っていますが 笑。
もしこれからこの映画を観るのであれば、ぜひとも、少しでいいので、アメリカのおおまかな歴史を頭に詰めてから観ることをおすすめします。
それだけで映画の楽しさは倍増すること間違いなしです。
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