戦争法案とか平和法案とか呼び名争いが愚かすぎ
ついに安保関連法案が閣議決定しました。
社民党の福島瑞穂議員が「戦争法案」と呼んだことに対し、安倍首相は「国際平和支援法案」と強調し、「無責任なレッテル貼り」と言い返しました。
正直、目くそ鼻くそな論争です 笑。
「レッテル貼り論争」ですね。
ただ、どちらかといえば、安倍首相側の言い分にほうがムリがありますよね。
集団的自衛権を定めた法律を「国際平和」と言い換えるのは、いくらなんでも飛躍しすぎだと思います。
アメリカ軍を後方支援することが「国際平和支援」なんてとても言えません。
遠くの地でアメリカが攻撃を受けたら、その後方支援ができる、というのが今回の法律です。
後方支援する自衛隊が標的になることだって十分考えられます。
僕は、集団的自衛権の行使には賛成です。
でも今回の法案の、アメリカの戦争はすべて正義、という前提は間違っていると考えています。
もちろん安倍首相が言うように、自衛隊派遣には国会承認が必要、といった歯止めは一応あるものの、事後承認でもOKという大きな抜け道もあります。
「イラクは核兵器を持っている」と勝手な判断で戦争を仕掛け、結局は核兵器なんて無かったイラク戦争。
民族と宗教が入り混じって本来は誰もが善で誰もが悪だったユーゴ紛争。
クロアチアやコソボ側に味方し、旧ユーゴを悪と決め付け、大規模な空爆を実行しました。
そんなアメリカなので、後方支援を頼まれても「No」と言える強い気持ちが必要なんです。
イギリスやドイツ、フランスだってアメリカと同じNATOであっても、時と場合によって軍の派遣を見合わせることだって多くあります。
日本も欧州各国同様に、状況の分析・判断・自国の利益を鑑みて、後方支援に参加すべきか否か、を決められる国であるべきなんです。
軍事大国となった中国の脅威が大きくなる中、プラカード持って「戦争反対」なんて脳天気なことを言うつもりはありませんが、少なくとも、後方支援するにあたっては、その都度ちゃんとした大義名分が説明できるだけの材料が必要なはずです。
法案の名称について言い合うような頭の悪い国会議員たちなので、そんな高い要求を解決してくれるとは到底思えないのですけど。
また、ただでさえ超高齢化社会となるのに、この法案によって自衛隊員になろうとする若者が減ってしまう可能性についてどう考えているんでしょうか。
どんなひどい惨状の現場でも、黙々と復旧作業や救助活動を行う自衛隊員。
なんだかんだでこれまでは災害救助的な意味合いが強い軍隊でしたが、これからはホントの意味での軍隊になります。
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