劇場版MOZUのあらすじネタバレ感想
『劇場版 MOZU』を鑑賞しました。
wowowとTBSが共同で製作し、wowowでシーズン1、TBSでシーズン2がドラマ化、映画化に向けてスピンオフまで作られた作品です。
当初世間では懐疑的な声があがっていたドラマでしたが個人的には大好きなドラマでした。
シナリオや脚本というよりは「ドラマとしての質」と言えば良いのでしょうか、言い換えると、現在のTVドラマの常識を打ち破る凄さ、があるように思っていました。
そんなわけで『劇場版 MOZU』も非常に楽しみにしていた映画なわけです。
あらすじは、ドラマに引き続き妻子の死の謎を追う公安警察官、日本を影で牛耳る黒幕との対決。
西島秀俊演じる公安警察官は、ドラマ版で警察の闇と対峙、妻の死の直接的な原因を知ったものの、娘の死とあわせて真相は解明されず。
そんな中、高層ビルでテロ集団による爆破事件が発生し、政府に5億円を要求してきます。
公安警察官は現場に向かう途中、ペナム(仮想の東南アジア国)人の少女が拉致されようろするところを救出。
拉致失敗を知ったテロ集団は静かに退却します。
香川照之演じる探偵はペナム人の少女を匿うも、代わりに自分の娘が誘拐されてしまいます。
さらに、真木よう子演じる女性公安までも一緒に拉致されてしまいます。
そして捜査の深入りをやめるよう忠告しにきた上司の警視正は自殺に見せかけ殺害されることに。
女性公安の部屋で娘の死亡現場を模したペイントを見た公安警察官は、娘の死の真相を知る連中の仕業であることを確信するのでした。
テロ集団から探偵の娘と女性公安と引き換えに、ペナム人少女をペナム本国に連れてくるよう連絡が。
テロ集団を取りまとめる役は伊勢谷友介が。
その伊勢谷友介が「先生」と崇める人物こそ、ビートたけし演じる「ダルマ」と呼ばれる影で日本を牛耳る人物でした。
そのダルマは戦後のどさくさから強大な力を持ってきましたが、90歳を超え、世間では死亡したことになっていましたが、多くの管を通され医療機器無しでは生きていられない状態です。
そのため健康な臓器を提供するドナーとして多くの子どもが囲われており、ペナム人の娘は今回の一番の適合者だったわけです。
公安の仲間が組織からのスパイであることを知り、わざと拉致される公安警察官。
しかし護送するクルマを急襲し救出したのは長谷川博己演じるテロリストでした。
彼もダルマの元で働く一員でしたが、ダルマ亡き世界の混沌が見たい、という欲望からその役目を公安警察官に託したいとの衝動から、救出に至りました。
一方、人質交換の現場には探偵が向かいましたが、交換直後にテロ集団からすぐに命を狙われ、探偵も絶命の危機に。
そこに現れたのは初代?二代目?MOZU。
自分の模倣犯を見逃せず、テロ集団のリーダーと直接対決となり、リーダーを殺害するのでした。
ダルマのアジトである大型船に潜入した公安警察官はダルマと対峙しますが、組織へ勧誘されることに。
組織に入れば娘の死の真相を教える、というわけです。
ちなみに女性公安もすでに勧誘されており、妹とその娘の命と引き換えという条件です。
恐怖と脅迫による支配でした。
舞台は日本。
公安警察官に昇進が告げられ早くもダルマの権力の一部を知ることに。
ペナム大使館が襲撃されペナム娘が誘拐されてしまいます。
女性公安と顔を合わせ「お前は何を命じられた?」と問うも、黙って涙を流す女性公安。
彼女が命じられたのは、彼が暴走しそうになったら彼を殺すことでした。
「あいつらの思い通りにはさせない」と最終決着に向かう公安警察官。
ビルの屋上。
テロのリーダー、ダルマと対峙し、今後の計画として彼を公安部長とし東京五輪の年に組織員たちが一斉に動き、日本を新たな方向に導く、と言われます。
また、娘の死は妻を組織の一員とするための脅迫であり、次は旦那の命と言って一員としたことを知らされます。
ちなみにダルマはペナム娘から臓器提供され、元気な姿となっています。
激昂しダルマの命を狙う公安警察官を「やはり失敗か」と彼を殺しに来る2人。
リーダーを殺すも「夢で会おう」と迎えに来たヘリに乗り逃亡するダルマ。
操縦するのは長谷川博己演じるテロリストでした。
その後、墜落したヘリから3人の遺体が発見されたとのニュース。
探偵と女性公安は高級イタリア料理店で公安警察官を待っています。
なかなか現れず2人は泥酔に。
雪降る街の雑踏の中、携帯を取り出しフッと笑い電話にでる公安警察官のシーンでエンディング。
いやぁ、やっぱり『MOZU』は凄かったです。
フィリピンで撮影するだけあって、公道封鎖してのカーチェイス、日本ではまず不可能な本格的な銃撃戦など、日本映画の新境地を見出したのではないでしょうか。
脚本的にはちょっとムリがあるような気もしますが、そんなことは度外視で 笑。
いくらなんでも首筋をアイスピックで刺されたのに生きているのは準主人公とはいえズルすぎるでしょ 笑。
西島秀俊は相変わらずがんばっていましたし、長谷川博己もシーズン1から回を追うごとにキレ具合に磨きがかかっていて良かったです。
一方で真木よう子が役柄上目立たなかったのが残念といえば残念ですが。
この『MOZU 劇場版』で一応の完結が見えましたが、原作小説でいうと他にもエピソードがあるので、いつかまた見てみたいものです。
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- 2019年 2月 13日
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